防水工事で雨からおうちを守る!その②「ウレタン防水工法」(2022年5月14日 現場ブログ更新)

こんにちは。川崎市宮前区リフォーム会社のマサキホーム株式会社、自称『釣師カワじいじ』こと川村です。

前回はバルコニーの塗膜防水工法である「FRP防水工法」についてお伝えしました。今回はもう一つの塗膜防水工法である「ウレタン防水工法」についてお伝えします。FRP防水工法とウレタン防水工法にはどういった違いがあるのでしょうか?これからバルコニー防水工事をお考えの方にご参考いただければ幸いです。

 

1.ウレタンって、そもそも何なの?

日常の中でたまに聞くことのある「ウレタン」という言葉ですが、そもそもその正体は一体何なのでしょうか?

「ウレタン」は、正式名称「ポリウレタン」といいます。ポリウレタンとは、主にポリオール成分とイソシアネート成分が反応して形成するウレタン結合をもつ化合物で、その二つの成分を反応させることによって作られるポリマー(樹脂)のことです。配合方法や、成形方法を変えることで、さまざまな特性を持ったウレタンが作られます。その種類は100種類以上あり、繊維、塗料、接着剤、人工皮革、工業製品など幅広く生活の中に使われています。さらにウレタンは、発泡させている「フォーム」と、発泡させていない「非フォーム」に分けられます。今回お伝えする「ウレタン塗料」は非フォームに属します。

 

2.ウレタン防水工法の特徴

ウレタン防水工法とは、液体状のウレタン樹脂を複数回塗装して防水層を形成する工法です。日本で最も採用されている工法でもあります。近年はバルコニーだけでなく、屋上駐車場などの防水工事にも用いられています。

 

3.ウレタン防水工法の種類

ウレタン防水工法には「密着工法」と「通気緩衝」の2種類があります。それぞれの特徴をご紹介します。

➀密着工法 ・・・ ウレタン樹脂を下地に直接塗る工法です。新築や劣化の程度が軽い場合に用いられます。ウレタン防水材を下地に塗った上に、メッシュシートや補強布を貼り付け、その上からさらにウレタン防水材を重ね塗りし、トップコートを塗装して仕上げます。密着工法は、次に挙げる通気緩衝工法よりも乾燥に時間がかからないため、工期を早めたい方におすすめです。しかし下地に密着している分、下地の影響を大きく受けてしまいます。下地の処理がきちんとされていなかった場合、防水層にひび割れなどが発生する恐れがあります。

②通気緩衝工法 ・・・ 絶縁工法とも呼ばれています。たくさんの穴が空いている通気緩衝シートを貼り付け、その上からウレタン防水材を塗装します。穴が空いていることで通気緩衝シートと下地の密着を防ぎ、さらに穴の中に溜まった水蒸気を脱気盤や脱気筒から逃します。通気緩衝工法は密着工法に比べると初期費用が高くなりますが、雨漏りなどで水分を含んだ下地にも施工できます。水分を含んでいる可能性のある、築年数が古い建物、ルーフバルコニー、陸屋根、マンションの屋上など、面積が広い場所におすすめの施工方法です。

 

4.ウレタン防水工法の手順

ウレタン防水工法はどのようにして施工されているのでしょうか。ここでは密着工法でリフォームする手順を簡単にご説明します。

●施工面を高圧洗浄できれいにする
 
●ひび割れなどがあれば補修する。
 
●目地のシーリングなど、下地処理をする
 
●プライマーを塗装
 
●ウレタン防水材を塗装
 
●補強布を貼り、さらにウレタン防水材を塗装
 
●防水層を厚くするため、防水材を重ね塗りする
 
●トップコート(防水層を守るための層)を塗装

このような手順が施されています。ウレタン防水工法の仕上がりは、FRP防水工法に比べて塗膜に厚みがあるような、軟らかな感触があります。

 

5.ウレタン防水工法のメンテナンス時期の目安

立地によっても異なりますが、防水層の耐用年数は12~13年程度です。トップコートは3~5年程度で塗り替えが必要です。年数にかかわらず、色褪せ、表面のひび割れ、防水材の膨れや剥がれなどの劣化を見つけたらすぐに点検の依頼をしましょう。雨水が侵入する前に早めに対応されることをおすすめします。

 

6.トップコートの種類

トップコート自体に防水性能はありませんが、トップコートが劣化すれば防水層が露出してしまうので、定期的なメンテナンスが必要です。ここでは2種類のトップコートをご紹介します。

➀アクリルウレタン系 ・・・ ウレタン防水工法でおもに使用されているトップコートです。

②フッ素系 ・・・ アクリルウレタン系に比べて耐久性に優れています。耐用年数が10年という商品もあります。しかしコストが高いため、一般的に使われることはまだ少ないようです。

 

7.ウレタン防水工法のメリット

ウレタン防水工法のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

➀施工費用・メンテナンス費用が比較的安価です。

②液状の樹脂を「塗る」工法ですので、段差や複雑な形状のバルコニーにも施工できます

広い場所にも施工できます。

重ね塗りができるため、廃材の処分費用がかかりません。

 

8.ウレタン防水工法のデメリット

ウレタン防水工法のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

➀塗装面を平滑に保つのが難しいため、施工する人に技術が必要になります。

乾燥に4~5日程度の時間がかかるため、工期に余裕を持たせる必要があります。

塗膜が厚いため、スタイリッシュな印象にはあまり見えません。

 

9.ウレタン防水工法の価格相場は?

劣化状況や使用する塗料のグレードにより異なりますが、密着工法で1㎡あたり3,000円~7,500円が相場です。FRP防水工法に比べると少しお安くなります。通気緩衝工法では1㎡あたり5,500円~が相場です。

 

10.ウレタン防水工法はDIYできる?

塗料はホームセンターで揃いますのでDIYすることも可能です。しかし、市販品と業者の使用するものでは性能が異なります。またDIYされる場合に注意したいのが、既存の防水層を見極めておくことです。例えばFRP防水で施工されている上からウレタン防水で施工してしまうと、後になって塗膜が膨れ上がるなどトラブルを起こす原因となります。せっかくDIYで施工しても、数年も経たないうちに劣化し始めたという例は枚挙にいとまがありません。さらに施工に失敗してから業者に頼むと、リカバリーの分、通常より費用がかさむことも考えられます。かかる手間と仕上がりの良さを考えれば、専門職人に依頼されることをおすすめします。

 

11.まとめ

今回はウレタン防水工法についてお伝えしました。ウレタン防水工法は、一番採用されている防水工法というだけあって、誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?そして目にしたことはあるかも知れませんが、普段から注意して見ることもあまりないかと思います。防水塗装は気づかないうちに住まいを雨水から守ってくれる、いわば縁の下の力持ちです。定期的なメンテナンスを心がけ、大切な住まいを長持ちさせましょう。

 

◆防水リフォームは「マサキホーム」までご用命ください!

リフォームは事前の細やかな聞き取りが肝心です。「こんな感じにしたい」「この部分に不便を感じている」といった些細なことでも、お気軽にご相談ください。

施工の内容についてはもちろん、費用や工事日数、少しでもご不明な点やご心配な点などご遠慮なく、お気軽にお問い合わせ頂ければ幸いです。

 

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マサキホーム㈱ お問合せ窓口 担当 山根 

 

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