屋根をもっと身近に!屋根の種類や構造について徹底解説!(2022年11月22日 現場ブログ更新)

こんにちは。川崎市宮前区リフォーム会社のマサキホーム株式会社、山根です。

どんなおうちにも当たり前のように架かっている屋根。屋根は強くなければ、紫外線や風雨からおうちを守ることができません。それでいて軽くなければおうちに負担がかかり、地震の際には倒壊のリスクも上がってしまいます。普段はさほど気に留めることがない屋根ですが、365日ずっとおうちを守るために重要な任務を担ってくれています。今回はそんな屋根の構造や形状についてお伝えします。ご新築や屋根のメンテナンスをお考えの方への参考になれば幸いです。

1.勾配屋根の構造はどうなっているの?

屋根面に傾きのある屋根、いわゆる「屋根」のことをまとめて「勾配屋根」と呼びます。日本の住宅に多く見られる勾配屋根は、平らな屋根に比べ、天井から屋根面までに空間があるため遮熱性や遮音性が高いというメリットがあります。そんな勾配屋根の内部はどのように構成されているのでしょうか。ここでお伝えします。

➀梁(はり)

柱の上で、水平方向に建物の上からの荷重を支える部材です。屋根を支える梁を「小屋梁(こやばり)、2階の床面を支える梁を「床梁(ゆかばり)」と呼びます。さらに柱と柱で支えられている梁は「大梁(おおばり)」、大梁に支えられている梁を「小梁(こばり)」と呼びます。小梁の位置は比較的移動させやすいですが、おうちの構造を担っている大梁は移動させることが難しいため、リフォームやリノベーションの際には注意が必要です。

➁母屋(もや)

屋根の勾配面を水平方向に支えている部材です。雪の多い地域では一般地域に比べて屋根にかかる荷重を支えるため、母屋の長さや間隔が小さくなります。屋根の形状が複雑になればなるほど、屋根面を支えるために多くの母屋が必要になります。

③隅母屋(すみもや)

寄棟屋根にのみ存在します。寄棟屋根の最上部を「大棟(おおむね)」と呼びますが、大棟から屋根の四隅に向けて架かっている部材です。建物の入隅部に架かる屋根は谷のような形状になりますが、屋根の谷の部分を支える隅母屋のことを「谷母屋(たにもや)」とも呼びます。

➃束(つか)

母屋と梁を垂直方向につなぐ部材です。屋根の勾配に合わせて長さが変わるため、頂部に近いところの束は長く、低いところの束は短くなります。近年の住宅では屋内の天井部分を勾配天井にして、あえて梁や束を見せる仕上げが人気です。勾配天井には本物ではない意匠的な梁を使用することもありますが、本物の梁を露出させる場合には構造上あまり位置を変えられないため、あらかじめ勾配天井のどの辺りに梁や束が出るのかを確認しておくことが大切です。

2.屋根の形状にはどんなものがある?メリット・デメリットを知ろう。

屋根にはさまざまな形状があります。デザインが異なるだけでなくそれぞれにメリット・デメリットがあります。ここでご紹介します。

①寄棟(よせむね)屋根

寄棟屋根は外壁の面すべてに傾斜する屋根を指します。長方形の建物なら短辺を「妻面」、長辺を「桁面」と呼びます。寄棟屋根は妻面を三角形、桁面を台形の屋根で支えているのが特徴です。

○寄棟屋根のメリット

・どの面も屋根と外壁のバランスが均等なので屋根を架ける方向の制限を受けない。

・すべての面に傾斜した屋根が架かっているため、他の屋根形状に比べて雨が面戸(外壁)に当たることが少なく、外壁へのダメージを抑えることができる。

・見た目に高級感や落ち着きを出すことができる。

●寄棟屋根のデメリット

・すべての面に屋根が架かり、屋根全体の面積が広くなるため採用時やメンテナンス時のコストが高い。

・傾斜している面が多いため、屋根裏部屋や屋根裏収納の設置にはあまり向かない。

・太陽光パネルを設置する場所が制限される。

・換気口は外壁ではなく軒天に設置する必要があるため、面戸の換気口よりも換気機能がやや劣る。

②切妻(きりつま)屋根

長方形の屋根2枚を合わせて構成されているシンプルな形の屋根です。切妻屋根の三角に見える方向を「妻面」または「ケラバ面」と呼びます。屋根の側面は「桁面」または「軒面」と呼びます。左右対称ではなく片側の屋根だけ軒面を上げたり、勾配を変えたりすることも可能です。

●切妻屋根のメリット

・シンプルな形なので、採用時やメンテナンスのコストが抑えられる。

・雨漏りのリスクも凹凸の多い寄棟に比べると少なくて済む。

・太陽光パネルを効率的に設置することができる。

・屋根裏部屋や屋根裏収納を設置しやすい。

●切妻屋根のデメリット

・妻面に屋根が架かっておらず雨が外壁に直接当たるため、妻面からの雨漏りリスクは高い。

・シンプルなので、デザイン性には欠ける。

③片流れ屋根

1枚の屋根が片側に傾斜した屋根です。屋根の高い方を「水上側」、低い方を「水下側」と呼びます。

○片流れ屋根のメリット

・シンプルな形状のため採用時のコストが抑えられる。

・シンプルな傾斜のため屋根裏部屋や屋根裏収納を設置しやすい。

・凹凸が少なく太陽光パネルを設置しやすい。

・凹凸が少ないため、棟に関するトラブルが少ない。

●デメリット

・屋根の面積が狭いため雨水を受ける負担が多く、屋根面の劣化を招きやすい。

・軒やケラバの出幅が短い場合、外壁に直接雨や紫外線が当たる量が多くなるため劣化しやすい。

④差し掛け屋根

切妻屋根を上下に分けたような形の屋根です。「違い屋根」と呼ぶこともあります。おしゃれな印象で、近年の住宅ではわりと人気のある形状です。

○メリット

・デザイン性が高く、個性的な印象。

・屋根裏部屋や屋根裏収納を設置しやすい。

・屋根裏部屋や勾配天井を設置した場合、高い屋根と低い屋根の間の面戸に窓を設置して光を採り入れることができる。

●デメリット

・外壁に凹凸の多い形状の家には不向き。

・外壁と屋根の継ぎ目が多いため、雨漏りのリスクが上がる。

⑤フラット屋根

勾配のない平らな屋根を指します。「陸屋根(りくやね)」と呼ぶこともあります。

○メリット

・屋根上にバルコニーを設置するなど、スペースを有効活用できる。

・シンプルでスタイリッシュな印象。

●デメリット

・勾配がなく水はけが悪いため、排水のためのわずかな勾配やドレンを設置する必要がある。

・防水塗装などメンテナンスをこまめにする必要がある。

・勾配天井に比べて断熱性が低い。

・雪の多い地域には不向き。

3.まとめ

今回は屋根の構造や形状についてお伝えしました。屋根の構造や形状は建築の中ではマニアックな分野とも言えますが、安全で快適に暮らすためには欠かせないポイントです。ご自宅の屋根の形状やメリット・デメリットを知り、メンテナンスを考えるきっかけになれば幸いです。屋根でお困りの際はマサキホームがぜひ力になりますよ!

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