外壁用ラジカル塗料のご紹介 (2018年3月11日 リフォームの基礎知識更新)

こんにちは! 川崎市宮前区のマサキホーム株式会社、自称『釣師ハマちゃん!』こと川村と申します。

外壁用塗料で、マサキホームがオススメする『シリコン塗料ラジカル塗料』の中から、前回(3月2日)はシリコン塗料をご紹介しました。
今回は前回ご紹介できなかったラジカル塗料についてお話しします。

【 マサキホームが『シリコン塗料』と
  『ラジカル塗料』をオススメする理由  】
※外壁塗料の種類別に耐久性と塗装工事価格より1年当りの費用を算出し比較!

( 比較例 ・・・ 30坪2階建ての外壁塗装工事費用 )

上記の比較より『シリコン塗料・ラジカル塗料』は『アクリル塗料・ウレタン塗料』に比べて外壁塗装工事費は上回るものの、耐用年数が長いため1年当りの費用が安価になります。

それでは、弊社がオススメする外壁用塗料の中から『ラジカル塗料』について、特徴・メリット・デメリットを中心にご説明をします。

           

1. ラジカル塗料とは

ラジカルとは、「樹脂や顔料の有機物を劣化させるエネルギー」と言い換えることができます。ラジカルは、塗料を調色(色を作る作業)する時に使う酸化チタン(白色顔料)に太陽光の紫外線が当たることで発生するエネルギーです。発生したラジカルは、塗料の樹脂や有機顔料にダメージを与えてしまい、劣化を促進させてしまいます。つまり、ラジカルは塗膜の劣化症状の1つであるチョーキング現象を引き起こす原因になります。
〔 参 考 〕
チョーキング現象とは ・・・ 手で触ると、チョークのような粉状のものが付着する状態

この問題の解決として、2015年に日本ペイントが「ラジカル制御型の酸化チタンを使用した塗料」の開発、発売を行い、ラジカル制御型塗料誕生しました。
ラジカル塗料は、今までの塗料には無い大きな特徴を持っている優れた塗料です。
どのように優れた塗料なのか、その詳細を詳しくご紹介していきます。 

 

2.ラジカル塗料(ラジカル制御型塗料)の特徴

◎劣化現象の1つ「チョーキング現象」に効果がある
上記でご説明したように、酸化チタンから発生してしまったラジカルによって、樹脂がダメージを受けて塗膜の劣化が進行します。
その結果、「塗膜の劣化=樹脂の劣化」を意味しており、外壁を触って白く粉が付着する「チョーキング現象」が発生します。ラジカル制御型塗料は、ラジカルの発生を抑制できるので、チョーキング現象に対して高い効果があります。
結果として、塗料の耐候性を向上させることができます。

◎濃色の場合、ラジカル抑制効果を発揮できない
酸化チタンは「白色顔料」という話をしました。そのため、酸化チタンは白色顔料なので調色をするときに使用すると、濃色を作ることが難しくなってします。
そもそも、酸化チタンを使用しない濃色の塗料は、そもそもラジカルが発生せず、耐候性に影響を与えることはありません。そのため、濃色の塗料は樹脂の耐候性に依存してしまいますので、耐候性の高い樹脂を選ぶ必要があります。

どのような塗料にも良い面と悪い面がありますので、しっかりと特徴を理解した上で塗料選定をされることをオススメします。

 

3.ラジカル塗料(ラジカル制御型塗料)のメリット

大変画期的なラジカル塗料には、大きなメリットがたくさんあります。数あるラジカル塗料のメリットを、ピックアップしてみました。

◎単価か安い
フッ素塗装等の塗膜が長持ちする機能性塗料は単価が高いのが難点ですが、ラジカル塗料は㎡当たり1,500~2,000円程度で施工が可能です。 シリコン塗料程度の単価ですので、どのようなお宅でも活用できる外壁塗装です。
フッ素塗装等、機能性塗料に匹敵する塗料なのに単価が安いのはとても大きな魅力です。

◎耐久性が高い塗膜
30年間のメンテナンスで比較すると、シリコン塗料でしたら3回、ラジカル塗料は2回のメンテナンスで済みますので、耐久性に優れた塗料といえます。

◎光沢があるので低汚染性に優れている
ラジカル塗料の塗膜は、綺麗なツヤ有りの光沢が出る塗膜ですので、汚れが付着しにくい塗膜です。汚れにくく綺麗な塗膜を保つ事が出来るので、外壁の寿命にも大きな効果がありとても優れた塗料といえます。もちろんツヤなしも可能ですが、ツヤ有りよりは汚れが付着しやすくなってしまいますので、汚れや塗膜の寿命を考えるのであれば、ツヤ有りを選択されることをオススメします。

◎防藻、防カビ性能が高い
防藻、防カビ性がありますので、空気の流通が無い北側等の外壁でもカビや物心配が無くなります。また外壁を清潔に保つことができ、アレルギーなどの心配が無くなります。

◎作業性が高い
外壁用のラジカル塗料は水性で一液型ですので、手間なく簡単に作業が可能です。
また、伸びが良い塗料ですので、ローラーや刷毛で簡単に塗布することができ、作業向上につながる使いやすい塗料です。

◎下地を選ばず塗装が可能
ラジカル塗料は、どのような下地にも塗装が可能です。
金属サイディング、窒素系サイディング、モルタル、コンクリート、ALCパネル、木部、亜鉛メッキ、アルミ、鋼板等、どのような外壁素材でも塗布が可能です。
アクリルやシリコン塗料の塗布が可能な素材であれば塗布が可能ですので、幅広くご利用いただけます。

 

4.ラジカル塗料ラジカル制御型塗料)のデメリット

 そんな便利で性能が良いラジカル塗料でも、残念ながらデメリットがあります。

◎知名度が低い塗料
2015年に販売された塗料ですので、実績が少なく知名度が低く知らない方も多いです。

◎ラジカル塗料は実績のある業者へ依頼
ラジカル塗料は、まだ普及されていない塗料ですので実績ある塗装屋さんに施工をお願いしましょう。
業者のなかには知名度が無いことに目を付け、いい加減な方法で塗装工事を行う悪徳業者が存在しますので、訪問業者等の悪徳業者の口車には乗らないよう注意してください。
訪問業者があっせんする塗装屋さんは、技能士を持っていない職人さんに依頼することも多々ありますので、いい加減な塗装を行われてしまう可能性があります。

 

5.ラジカル塗料(ラジカル制御型塗料)の商品説明

日本ペイントが販売しているニッペパーフェクトトップは現在非常に人気がある塗料です。
それでは、何故人気なのかご紹介します。

◎ニッペパーフェクトトップとは
ニッペパーフェクトトップはニッペ(日本ペイント)が販売している塗料の一つで、非常に人気がある塗料です。グレードでいうと、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素のどれにも属さない「ラジカル塗料」という分類になります。パーフェクトトップはあくまでパーフェクトシリーズの中の上塗り用の塗料の一つで、下塗り用にも同様のラジカル塗料があり、同じ家の塗り替えで合わせて使う事により、より高い効果をもたらしてくれます。
日本ペイントから販売されているパーフェクトシリーズは以下の表の通りです。

下塗り用塗料
  • パーフェクトフィラー
  • パーフェクトサーフ
  • パーフェクトプライマー
  • ファインパーフェクトシーラー
上塗り用塗料
  • パーフェクトトップ
  • パーフェクトトップローズ
  • ファインパーフェクトベスト
  • ファインパーフェクトトップ

塗り替え前の下地の状態に応じて、下塗り用塗料を使い分け、その上から上塗り用塗料を2回塗るというのが基本的な流れです(上塗りの一回目を ”中塗り” という場合もある)。

◎下塗り用塗料は下地の状態に応じて使用する
パーフェクトトップは下地に応じて下塗り用塗料が複数用意されており、パーフェクトシリーズでそろえる事によって、さらにパーフェクトトップの力を発揮させることが出来るので、出来るだけ同じシリーズを使うようにしましょう。

◎パーフェクトトップの特徴
パーフェクトトップをはじめとするニッペパーフェクトシリーズには様々な特徴があります。結論からいうと、パーフェクトトップは非常に良い塗料で、おすすめできるものと言えます(正しい施工をしている事が前提です)。

◎耐候性が高い
耐候性というのは塗料が紫外線、雨風などに耐えられるかどうかを指します。長い間塗りかえずに済む塗料は「耐候性が高い」と表現することが出来ます。
パーフェクトトップをはじめ、ラジカル塗料は耐候性が高く、グレードでいえば、シリコン塗料よりも上で、フッ素塗料よりも下、という位置づけです。シリコン塗料を塗るよりもさらに費用対効果が高いので、人気の塗料が今後はシリコン塗料ではなく、ラジカル塗料になると予想する外壁塗装業者もいます。
ちなみに屋根は外壁よりもさらなる耐候性が求められるので、新しく屋根専用ラジカル塗料の「ファインパーフェクトベスト」も発売されました。

◎光沢があり、汚れにくい、汚れが落ちやすい
ラジカル塗料は非常にきれいな光沢を出すことが出来ます。光沢が長期間続くので、長い間汚れがつきにくいと言えます。つやがあまり好きではない場合でも、五分艶有り、三分艶有り、艶消しと調節することが出来ます。しかし、外壁保持の観点からすれば、艶を消すと言う事は調整剤などを混ぜて塗料の耐久性を下げることに繋がってしまうので、長持ちさせたく、艶の有無は気にしない、という場合はツヤ有りにしておきましょう。
パーフェクトトップは、親水性が高いように作られています。親水性が高いというのは、水と相性がよく、くっつく性質の事です。例えば、汚れが外壁についてしまったとしても雨が降る事で、雨水が外壁と汚れの間に入り込んで汚れを洗い流してくれるのです。

その他には、防藻性、防かび性等、汚れが発生しにくい成分も含まれています。

◎作業性が高い

「作業性が高い」というのは、「作業しやすい」という言葉に言い換えることが出来ます。
パーフェクトトップはまず水性で危険性が少ないので混ぜやすいですし、1液型なので、主剤と硬化剤を混ぜる手間も必要ありません。また、非常にのびが良く、ローラーで塗りやすい塗料なので、作業員が非常に作業をしやすい事で、業者さんからも人気があります。

◎ラジカル塗料について
パーフェクトトップはグレード的にはラジカル塗料という新しいグレードになります。
では、このラジカル塗料というのは何なのかをもう少し解説いたします。ラジカル塗料は正式には「ラジカル制御型塗料」と言います。意味的にはラジカルを制御してくれるタイプの塗料です。ラジカルというのは、顔料(塗料の色などの元になっている成分)に含まれている「酸化チタン」が紫外線や雨風などに当たると発生する物質のことです。
このラジカルは、塗料の中の耐久性をもたらす「樹脂」を分解してしまう性質があり、塗膜劣化の原因となってしまいます。そこに目をつけたのが日本ペイントで、このラジカルの発生を何とか抑えることは出来ないかと開発されたのがラジカル制御型塗料、通称「ラジカル塗料」というわけです。

◎ラジカルを抑える技術
ラジカル塗料中に含まれるラジカルを抑える技術は主に二つで、「高耐候酸化チタン」と「光安定剤」です。高耐候酸化チタンは通常の酸化チタンと違い、発生させたラジカルを逃がさずに閉じ込めるラジカルバリヤーを持っています。このバリヤーにラジカルを閉じ込めておくことでラジカルを外に出しません。

光安定剤は塗料の中にまんべんなく存在しており、発生してしまったラジカルを捕まえて、働きを抑制する性質を持っています。これらの二つのラジカルを抑える技術により、ニッペパーフェクトトップは非常に高い耐候性を持っています。
ちなみに屋根専用ラジカル塗料の「ファインパーフェクトベスト」は特殊光安定剤を二つ配合し、屋根にふさわしい高い耐候性を実現しています(屋根は外壁よりもさらに過酷なため、高い耐候性が求められます)。

 

6.まとめ

ラジカル塗料(ラジカル制御型塗料)はこんな人にオススメ
・初期費用が少々高くなっても、良い塗料を選び抜きたい方
・同程度の見積金額で「ラジカル塗料」と「一般塗料」を選んだらよいか悩んでいる方
・淡彩色系の色で塗替えを検討している方

最後まで、ご閲覧いただきありがとうございます。  
お住まいのリフォームは『マサキホーム株式会社』までご用命ください。

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