こんにちは! 川崎市宮前区のマサキホーム株式会社、自称『釣師ハマちゃん!』こと
川村と申します。
今回は、お客様からのお問合せが最も多い、雨漏りについてお話したいと思います。
先日、2週連続で発生した台風21号(平成29年10月22日)、22号(10月29日)では
1日に30件(1週間でおよそ200件)を超える雨漏り被害のお電話がありました。
その被害のほとんどが、築20年を超える古い家屋で全体の9割を占めていました。
そこで、今回は何故、古い家屋で雨漏りが頻発するのかに焦点を当てご説明します。
1.雨漏りはなぜ起きるのか?
◎新築~築5年程度経過の家屋場合は、ほとんどが『建築時の不備』によるものです。
原因1:素材の選択ミス
・家を建てる際、建築基準法で定められている素材は、『防火性能・耐震性能』に
対する基準で『防水性能』に関する基準は明確になっていないため、施工会社の
選択に左右されてしまいます。
原因2:施工ミス
・施工上の納まりや手順に問題があり、雨漏りに至るケースもあります。
また設計上は適正でも、作業の中での取付けミスも実際にはお見受けすることが
あり、ほとんどのケースが原因1の場合と同様に建物が完成してからの短期間に
雨漏りが発生する場合がほとんどです。
◎台風等による突発的な破損、剥れによるものです。
原因3:建築資材の剥れ
・住宅は新築時しっかりと施工をし建築資材を色々な方法で止めているのですが、
強風や猛烈な風が吹くと屋根材や、外壁材もはがれてしまいます。
剥れによって雨水が入ることも少なくはないです。古い家屋になると色々な箇所
に隙間などが発生し風の吹き方によってははずれやすくなります。
こちらは強風による突発的な雨漏れになりますので火災保険に加入していれば、
保険金で修理を行う事は可能です。
◎築20年以上経過の家屋場合は、『経年劣化(時間とともに)』によるものです。
原因4:経年による劣化
・防水材料にも寿命があり、年数とともに少しずつ傷んでいきます。建物には防水
性能を保つ為の防水材が要所に使用されておりますが、そのほとんどの素材の持
ちが10年程度しか持ちません。建物を建てた当初はなんら問題が無いにも関わ
らず、年数に伴う雨漏りはこの防水建材の劣化によるもので、雨漏りの原因のほ
とんどがこれにあたります。そこで、今回は『屋根材の経年劣化が原因の雨漏り』
について下記にまとめました。
2.なぜ古い家で雨漏りは多く起こるのか?
施工不良でもない限り、雨漏りは築年数の古い家で頻発します。
これは屋根材の劣化がほとんどの原因になります。そこで屋根材の劣化が主な原因の
雨漏りについて詳しく説明します。
(1)築20年以上のお宅はルーフィングの耐用年数に注意!
古い家の雨漏りで一番多い原因がルーフィング(防水シート)の老朽化でルー
フィングの防水性が無くなったことにより起こります。
上の図からも分かるように、ルーフィングは屋根材(瓦やスレートなど)の下
に敷かれ、雨が侵入するのを防ぐ役割をしています。
ですから、このルーフィングはいつも完全にピッタリと屋根を覆っていなけれ
ばなりません。ところが、ルーフィングはホッチキスで固定するものがほとん
どで、ここに問題があります。
これがなぜ問題なのかというと、固定する際にルーフィングに穴が開いてしま
うからです。これがこのままだと、当然その隙間から雨水が侵入してしまいま
す。しかし、ルーフィングの素材には本来、対流動性・付着性・追従性があり
ます。簡単にいうとホッチキスにまとわりつく力です。この力によって、ルー
フィングは自身でその穴を防いでいるのです。
ところが、ルーフィングにも寿命があり、約20年を経過したころから柔軟性
を失い、徐々に硬くなり、その結果「まとわりつく力」を喪失して防水性に欠
陥がでます。これが『雨漏りを起こしてしまう原因』となります。
※但し、最近のルーフィングは耐久年数が長くなっています。
このようなトラブルが、ルーフィングの寿命期を境にあちこちで発生します。
劣化が始まり放っておくと重大な事態に陥ってしまいますから、そうなる前に
ルーフィングの交換を行うようにしましょう。
最近は、ホッチキスを使用しないタイプのルーフィングもあります。こちらの
場合はシート本体に粘着層のあり、ホッチキスは不要となりますので、更に高
い防水性能を期待することが出来ます。
(2)瓦屋根の場合は、瓦の割れやズレに注意!
一般的に瓦屋根は、最下層に下地となる野地板があり、その上に防水シートを
張って瓦棒を打ち、瓦を葺くという構造になっています。瓦は雨水を受けて下
に流す役割があり、防水シートは激しい風雨で瓦の下から雨が入り込んだ際に、
野地板に雨水が染み込むのを防ぎます。つまり瓦と防水シートが一体となって
屋根を雨から守っているのです。老朽化によって瓦が割れたりずれたりすると、
防水シートはむき出しになり、日射や風雨によって傷み、能力が著しく低下し
ます。瓦のずれかたによっては、防水シートを傷つけてしまう事もあります。
それを防ぐために、常に瓦が防水シートを保護している状態に保つことが大切
なのです。
(3)雨樋などの詰まりに注意!
雨樋に落ち葉が詰まったり、鳥が巣をつくったりすると雨水が流れず、行き場
のなくなった雨水によって雨漏りが起きます。その上瓦の隙間に入り込んで屋
根下地を傷めます。雨樋の水たまりにより広小舞が腐ったりすると、軒先の瓦
が落ちたり、ずれたりします。屋根下地の機能が衰えると当然雨漏りしやすく
なるので、雨樋も気をつけて点検しましょう。
(4)棟瓦の割れやズレに注意!
棟瓦のずれは、棟瓦をとめている棟土が経年劣化により粘り気を失うことによ
って起こります。経年劣化を早める原因が、棟下にある屋根漆喰のひび割れや
欠落になります。漆喰等が剥れている住宅では地震等起きると弱っている棟瓦
の番線がきれたりします。これが起こると大変。雨が吹き込むだけでなく、瓦
が落下する恐れがあるので、即座に適切な処置を行うことが重要です。
屋根の棟下にある白い漆喰が黒ずんだり、剥れかけていたりすれば早急な点検
を行い、棟瓦が崩れないように処置を行いましょう。
(5)『雨漏りが起きてしまったらどうすればいいのか?』
迅速、かつ正確に対応する必要があります。それは、雨漏りを放置しておくと、
家の寿命を一気に縮めてしまうことになるからです!
現在の住宅は高気密高断熱を掲げている住宅がほとんどです。ですから、その分
内部に浸み込んだ雨はなかなか乾燥しません。乾燥しないということはシロアリ
の格好の住処となってしまいます。そうなったらシロアリ駆除だけでも十数万円
といった経費がかかり加えて雨漏りの修理費用もかかってしまうことになります。
ですから、被害を最小限にするために雨漏りを発見したらすぐに対応して下さい。
【ワンポイントアドバイス こんなことがあったら要注意!】
*床や壁、天井に部分的に汚れやシミがある
*シロアリだけでなく黒アリが壁を上っている
特に築15年を経過した家屋では定期的に点検を行ってください。
(6)『雨漏りを放置して起きるトラブル?』
①家にダメージを与える!
室内の天井から落ちてくる雨水の侵入口として考えられるのは、主に屋根・外壁
・ベランダ・サッシ・霧除けなどで、そこから必ずどこかを経由して天井に達す
るわけで、雨水の通り道になっている柱や梁、壁なども濡れるということです。
放置しておくと、やがてその部分が腐ってしまい強度を保てず、地震に弱い家に
なってしまいます。
基本的に雨漏りというのは木材などに浸み込んだ水分を吸収しきれなくて、ポタ
ポタもれてくるわけですから、雨漏りに気付いた時には、躯体内はかなりひどい
状態になっていることも多いので、くれぐれも迅速に対処して下さい。
②シロアリを発生させる原因になる!
雑食性で何でも食べてしまう恐ろしいシロアリ。このシロアリが好むのが湿気の
多いところです。雨漏りによって水分が溜まり、木材腐朽菌が繁殖しているよう
な所はシロアリの格好の棲家。土台や通し柱など、構造的に重要な部分がシロア
リの被害を受けると、地震など万一の時の建物の倒壊にもつながりかねないので
要注意です。
③家族の健康にも影響する!
雨漏りによって壁の中や天井裏に湿気がこもると、アレルギーや喘息の原因とな
るカビが発生します。また雨が降るたびに雨漏りするとなると精神的なストレス
も大きいですよね。ご家族の健康のためにも雨漏り根絶に心がけてください。
雨漏れの放置は高額な工事費につながります。 お早めにご相談ください。
マサキホーム株式会社では、みなさまからのご相談をお待ちしております。
火災保険なども使える場合もございますのでご相談ください。
★また、火災保険に関しては、『こちら(下記)ブログ』を参考にして下さい。
☞ 練馬区、北区の雹被害 波板損傷を火災保険で補修
☞ 火災保険・住宅総合保険で屋根修理や雨樋交換ができる?
☞ 火災保険で屋根修理 実例:風災が認められた補償金が支払われたケース
雨漏れに関するご依頼、ご相談、ご質問 等は、下記までお問い合わせ下さい。
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メールでのお問い合わせは info@masaki-home.com
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マサキホーム株式会社 火災保険専用相談窓口 担当 山根