こんにちは、川崎市宮前区リフォーム会社の柳沢です。
住宅の屋内施工や床下のリフォームでは、壁材・床材のことをよく知らずに選択して失敗することがあります。インテリアに合わない、目的に合致せずリフォームがすぐ必要になったなどです。そこで、壁材・床材で代表的な「フローリング」と「フロアタイル」の違いについてそれぞれの特徴やメリット・デメリットを押さえながら比較して解説します。
1.フローリングの種類と特徴
住宅の壁材・床材としてよく使われるのが「フローリング」です。屋内の洋室に使われることで知られており、日本で馴染みの縁甲板(日本家屋にある木質の床材)とは異なる床材です。フローリングには大別して2種類あり、「複合フローリング」と「無垢フローリング」です。複合フローリングは、基材(合板や集成材)の表面に単板の天然木、もしくは化粧材(化粧シート)を重ねて張った壁材・床材のことを指します。ちなみに、単板というのは、薄く切った板を削って仕上げたものです。
◆複合フローリングの種類と素材
化粧材は、壁材・床板の外観を美しく整えるために化粧のように樹脂を加工したものです。そのうえで、複合フローリングはさらに細かく「挽き板フローリング」・「突き板フローリング」・「シートフローリング」の3種類に分類できます。
上記はそれぞれ名称の通り、「挽き板」を張った建築材、「突き板」を張った建築材、「シート」を表面に張った建築材で区別します。それぞれ張り合わせる材質の薄さが異なり、「挽き板」が2mm、「突き板」が約0.3mm、「シート」上記2種類よりもさらに薄いシートを張り重ねるイメージです。化粧材(化粧シート)を代用した場合はすなわち「シートフローリング」を利用していることになります。
したがって、「挽き板フローリング」や「突き板フローリング」とは決定的に違うのが、本物の木材を表面のシートに使っていないことです。木目に見えるのはあくまでも人工的に作られた模様であり、触ったときの感触も本当の木材ではありません。
◆無垢フローリングの素材
一方で、フローリングには「無垢フローリング」という全部が本当の木材で作られた壁材・床材があります。複合フローリングはあくまでも複数の材質が重なっており、中にはシートのような木材ではないものから構成されていることもあります。
しかし、無垢フローリングは100%の割合で天然の木材が使用されていることです。断面を確認したときに明確な違いがあり、無垢フローリングは自然な樹木の年輪の線があります。複合フローリングは真っ直ぐな線でそれがありません。
天然素材の印象を強めたい住宅では最適ですが、塗装方法によってはワックスがけが必要な場合や汚れが落ちにくいなどのデメリットがあるため、床材の選択から塗装まで気をつける必要があります。
◆フローリングのメリット
フローリングにはいくつかのメリットやデメリットがあります。まず、メリットとしてフローリングの種類を施行目的から選べることです。天然さ、高級感を出したいときは無垢フローリングを選ぶことで、自然な木材の印象を強められます。住宅インテリアにあわせてバリエーションを出したいときは、複合フローリングの加工技術で質感を変更するための選択も可能です。
また、もう1つのメリットとしてフローリングは掃除がしやすく、メンテナンス性が高いことも挙げられます。そのため、小さな子どもがいる住宅では、アレルギーの原因となるダニの発生を抑制するなど、複合フローリングのメリットを得られます。
デザイン性も高く、住宅内のさまざまな壁材・床材として使えるため場所も選びません。新築住宅だけでなく、リフォーム時に住宅内の印象を変える場合や設備変更でイメージの異なる壁材・床材を選択したい場合などにもさまざまな選択肢を与えてくれるのです。
さらに、複合フローリングにはない無垢フローリングだけのメリットは、調温機能があり、足で踏みしめたときに暖かさ(ぬくもり)や床材の樹木のような柔らかい感覚を得られることです。
◆フローリングのデメリット
反対に、フローリングのデメリットは、使われている材質によって硬度や柔軟さが異なることです。そのため、足で踏みしめたときに冬場で寒さを感じたり、素足やスリッパで歩いたときに硬さの影響で足が疲れやすいことです。
また、フローリングは木材を中心に壁材・床材を構成しているため、湿気に弱く水気を多く含んでしまうと膨張し、変形や変色、場合によっては内部腐敗により脆くなる原因となります。これに関連して、フローリングには経年劣化というメリットがあり、それは同時にデメリットでもあります。
なぜなら、部屋の見た目が床側から劣化して見えるのは風情があるともいえますが、現代住宅において床だけが劣化した場合、最初にイメージした内装インテリアに比べて見た目が劣るためです。無垢フローリングの場合は特に、場所によって壁材・床材が均一ではないことも内装の印象を変えてデメリットが強まる要因でしょう。
2.フロアタイルの特徴は?フローリングと比較する
フロアタイルは、別名「塩ビタイル」と呼ばれる塩ビ(塩化ビニール)の材質で作られたタイル形状の壁材・床材です。一般的には、クッションフロアと混同されることが多いため、注意が必要です。フローリングと比較した場合、フロアタイルは塩ビで構成しているのに対し、フローリングは天然の木材や大半を人工の木材で構成しています。
◆デザイン性が高いフロアタイル
本来、フローリングは住宅・建築業界で事例が多く、フロアタイルはその次に多く使われています。しかし、フロアタイルは材質が違っていても、目的は壁材・床材として使うため、フローリングに外観を近づけていることです。
実際に、フロアタイルと混同しやすいクッションフロアには平らな表面が多いのに対して、フロアタイルは実際の木目のような凸凹や形状をしっかり作っています。そのうえで、黒が基調の木目や明るい色合いの木目、オニックス、石粒などデザインの選択肢も充実しています。
また、フロアタイルの構造は3層に分割することが可能です。まず、基材となる部分にプリント層、クリア層の並びをしています。厚さは約2.5mm、高さの調整ができるようにしたものは約5mmです。置敷きフロアタイルでは、1枚ずつタイル単位で床材として組み合わせて使えるため、インテリア目的やリフォームなどにも簡単に導入できるという特徴があります。
◆フロアタイルの形状
形は大きく分けて縦長の板状と正方形のタイル型となっており、目的に応じて選ぶのが基本です。場合によっては、リフォーム時にフローリングの上からフロアタイルを重ねて張るというケースもあり、既存のフローリングでは変えられなかったデザインや雰囲気を一新することができます。
なにより、一度、住宅の完成やリフォームの完了後に、床材だけを張り替えたいというときは、フローリングよりもフロアタイルのほうが使い勝手に優れています。すなわち、フロアタイルを選ぶときは、住宅インテリアにフィットしたものを数あるデザインから探すことが最適です。台所や洗面所など、場所によってデザインを変えるなどの工夫をすることで、内装や物品にあわせた満足のいく壁材・床材を導入できるでしょう。
◆フロアタイルのメリット
フロアタイルには、フローリングとはまた異なるメリットやデメリットがあります。最初にメリットとして、耐久性に優れており、土足で床に上がるような場所や硬いものを擦るような場所にも使いやすいことです。
例えば、玄関や洋式のリビング、キッチンなどです。また、壁材・床材が水に強く、撥水性に優れていることです。構成のほとんどが木材を使ったフローリングでは、水気を放置することで吸収し、さまざまな壁材・床材のトラブルが起きる懸念がありますが、フロアタイルには水気の心配がそれほど必要ありません。
そのため、先程挙げた台所や洗面所など水回りにフロアタイルを用いるというケースがよくあります。ただし、つなぎ目には注意を払って接着面の間から水が抜けないような工夫が施行時には必要です。
加えて、デザインを選択できる幅が広く、本物感のあるリアルなフロアタイルを使って高級感を高めたり、インテリアにあったものをピンポイントで設置できるのもメリットでしょう。特に、木質のフローリングでは雰囲気を出すのが難しい大理石風の床材デザインや新品の素材ではまず出せない経年劣化を感じさせる床材デザインの使い方ができます。もちろん、リフォームがしやすく、メンテナンス性も高いので初めてのリフォームでも一般の方が施工後に対処しやすいというメリットもあります。
◆フロアタイルのデメリット
一方で、フロアタイルは安価なクッションフロアなどに比べて価格が高めに設定されており、広さや材質にもよりますが50~100万円の予算が必要です。また、防音性能はフローリングに比べて圧倒的に劣るため、アパートやマンションの床下に通常の厚みのものを張る場合は、イスを引く振動音がダイレクトに伝わって騒音の問題が起きることもあります。そのため、フロアタイルを使えるのは一階部分や持ち家の住宅が中心となります。
後は、フロアタイルがタイルを敷いて並べることを前提にしているため、敷く作業時間がフローリングよりも多くかかることです。特に自分だけでリフォームをする際には、フロアタイルはデザイン性があってタイルを組み合わせて敷けることから施行が楽ですが、実際には専門業者に施工を任せないと厳しい場面もあるでしょう。したがって、範囲が広い場合や大掛かりなリフォームの際には、業者に依頼したほうがスムーズに作業が完了します。
3.フローリングとフロアタイルのどちらか目的にあった壁材・床材を選ぼう!
今回は、壁材・床材として頻繁に選ばれるフローリングとフロアタイルの違いについて比較しています。フローリングは木質感がある反面、水気に弱くデザインが少ないのが特徴です。一方で、フロアタイルは、デザインが豊富でフローリングに見た目がかなり近く、防音性に不安はありますが水気に強いことといえます。リフォーム時の目的や状況に応じてフローリングとフロアタイルのどちらかを選択しましょう。
◆リフォームは「マサキホーム」までご用命ください!
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