こんにちは、川崎市宮前区リフォーム会社の柳沢です。
昨今は、住宅の外壁材や塗料の品質が高いものを選ぶ人も増えており、家の寿命が伸びる傾向にあります。
しかし、外壁材や塗料の性能に頼り切ってメンテナンスを怠るのは、よくありません。
そこで、メンテナンスが欠かせない理由やタイミング、方法について紹介します。
外壁メンテナンスを検討しているときの参考にしてください。
1.高級な外壁材・塗料だから「メンテナンス不要」は間違い!
新築住宅やビル・マンションの外壁には、予算や目的に応じてさまざまな外壁材が使われています。
なかでも公共施設や外壁に予算を多めに使った新築住宅では、高級な外壁材や塗料を使用しています。
建材の謳い文句の中には「メンテナンス不要」と入っているために、「面倒なメンテナンスがずっと不要になる」と誤解してしまいがちです。
しかし、どれだけ優れた建材や塗料を使用していても、メンテナンスなしで放置できる外壁は基本的に存在しません。
なぜなら、外壁材・塗料には「耐用年数」と呼ばれる素材としてのいわば寿命があり、紫外線や雨風から守れるだけの期間には限界があるからです。
たしかに、高級な外壁材や塗料は耐用年数が長く、中にはメンテナンスを簡単にするもの、一定期間不要となるものは存在しますが、完全にしなくてよいというわけではないのです。
その理由として、外壁材・塗料の強みに隠れた弱点が挙げられます。
どの外壁材・塗料もすべての弱点をカバーできるような建材がなく、塗料であれば、以下のような相反する特徴がそれぞれにあります。
●塗膜が硬かたい分、ひび割れが起こりやすい(シリコン塗料)
●塗膜が柔軟である分、汚れが付きやすい(ウレタン塗料)
以上のように、それぞれの長所短所があるのです。外壁材も同じで素材が異なる場合に違いが出てきます。
●機能が豊富で安価だが、コーキング材の劣化がある(窯業系サイディング)
●防火性に優れている一方で、ひび割れや汚れに弱い(モルタル)
このように、外壁材の違いによってそれぞれに優れている点と気をつけるべき点があります。
2.外壁のメンテナンスはいつ?時期やタイミング
一般的に、10年以上の新築住宅では外壁のメンテナンスが必要です。
しかし、外壁材が置かれている環境や状況によって10年経過していなくても7~8年で早々にメンテナンスが必要となります。
例えば、外壁材として有名なサイディング素材でもメンテナンスの目安は7~20年とばらばらです。
窯業系サイディングでは7〜10年ですが、金属系サイディングや樹脂系サイディングでは長くても15~20年程度と10年の窯業系に対して5~10年ほどメンテナンス時期が伸びます。
また、外壁材は長い耐用年数があっても、塗料は耐用年数が低いことが多く、通常の塗料では10年前後が目安です。高級塗料では20年近く保つ場合もありますが、再塗装がいずれ必要になることや劣化を防ぐための定期的な点検とメンテナンスが必要であることには変わりがないでしょう。
3.メンテナンスが必要な症状の目安
外壁材や塗装(塗料)の点検後にメンテナンス(補修、リフォーム)の必要性を見分けるには、目安として以下の症状が挙げられます。
●ひび割れ(クラック)
●チョーキングの劣化
●カビや苔の発生
●反り
●色あせ
●シーリングの劣化
●塗装(塗膜)が剥がれる
塗装(塗膜)が剥がれている場合は、塗料本来の機能(紫外線の防止や熱吸収、防水、汚れを防ぐ機能)が低下し、外壁材にもダメージが蓄積します。
再塗装などを怠っていると、外壁材の劣化を早めます。
特に「ひび割れ(クラック)」は、外壁において水が入り込んで外壁材に透過するなど危険な状態です。内部の素材から劣化して、耐久性の低下やシロアリの問題などを発生させます。
一度、下地が劣化して交換が必要になると大掛かりなリフォーム作業となるため、期間が長くかかり、コストも大きく跳ね上がります。
なにより、地震が起きたときに外壁材が劣化していると十分な耐震性能が発揮できず、倒壊やひび割れを引き起こす可能性もあります。
4.メンテナンスの方法
メンテナンスの方法としては、症状によって方法が変わってきます。
例えば、「塗装(塗膜)が剥がれる」という場合は、塗装を施すのが基本です。
しかし、ラジカルのような高級塗料は、自分で塗料を確保して塗ることが技術的にも難しい場合があり、再塗装を業者に依頼するなどの必要性が出てきます。
次に、外壁材のメンテナンス方法の各症状に対応した方法を列挙しておきます。
◆ひび割れ(クラック) ⇒ 重ね張り、張り替え
◆チョーキング ⇒ 洗浄と再塗装
◆カビや苔の発生 ⇒ 軽いものは自分で洗って落とす、重度のものは業者による高圧洗浄
◆サイディングボードの反り ⇒ サイディングボードの塗り替え
◆色あせ ⇒ 再塗装
◆シーリングの劣化 ⇒ 外壁シーリングの補修(打ち替え・打ち増し)
ちなみに、張り替えは外壁材をすべて撤去して、新たに外壁材を張り直す方法です。
劣化が大きく進行すると方法が張り替えのみとなります。
一方で、重ね張りは外壁材の上部から新規の外壁材を2重に張る方法です。
短期間で安く施工できますが、外壁の工法によりできない場合や木材の上から金属サイディングを重ね張りしてはいけない場合など、難しいこともあります。
以上を参考に、メンテナンス方法を実行したり、業者に依頼してメンテナンスを進めることを検討します。
5.外壁のメンテナンスが可能な業者の種類
外壁のメンテナンスを実施している会社はいくつかあります。
一般の人でも外観から分かる傷みや劣化があればよいですが、点検時に自分の目だけで探すというのも難しい場合があるのです。
その際は、メンテナンスが可能な業者を活用して、定期点検を依頼し、必要であればメンテナンスにともなうリフォームや補修を実行します。
外壁のメンテナンスができる業者の種類は以下の3つです。
(1)外壁塗装業者
外壁塗装業者は、外壁や塗装を専門にしている施工会社のことです。
中小企業から個人営業まで幅広く、全国チェーン型の地域対応業者も存在します。
ただし、中には訪問販売の手法で高額請求する業者や工事を偽装して手抜きなどで儲ける悪質な業者もいるため、メンテナンスが初めての方は業者選定時に気をつけましょう。
(2)リフォーム業者
次に、リフォーム業者は、リフォームを専門とした幅広い施工を行う会社です。
外壁塗装に限らず、住宅の室内外で水廻りや住居、内壁・外壁をリフォームするお手伝いをします。
必ずしも外壁塗装の経験が豊富というわけではないため、選ぶときは実績などに注目して依頼する必要があります。
(3)大手ハウスメーカー
最後に大手ハウスメーカーのような住宅関連の施工に強い会社が挙げられます。
住宅を注文したハウスメーカーにそのまま定期点検やメンテナンスが任せられます。
しかし、実際に施工をするのは下請け業者となるため、依頼した側が業者を選べないことが多いのが難点です。
6.まとめ
今回は、外壁のリフォームに関連して、メンテナンスの必要性やタイミング、方法などについてお伝えしました。
外壁の耐用年数をできる限り伸ばして、住宅の寿命を長くするには、定期点検をして、必要に応じたメンテナンスを施すことが最適です。
下地や基礎の劣化を防ぐためにもメンテナンスを検討しましょう。
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